代表的な3つの疲労
現代人の疲労は大きく、「肉体的疲労」「精神的疲労」「神経疲労」の3つに分類されます。
肉体的疲労

体を動かすためのエネルギーが不足したり、一時的に血流が滞ることで感じる疲労です。運動後に感じる疲れは、エネルギーの枯渇や血流が滞ることで神経伝達の遅れが生じ、筋肉の機能が一時的に下がることによって起こります。また、全身のだるさ、筋肉のこわばりなど、同じ姿勢を続けていることで起こる疲労でもあります。
肉体疲労解消のためには、エネルギー補給のための食事や、血行を促進するためのストレッチや軽い運動などで筋肉を動かすように心がけることが大切です。
精神的疲労

不安や悩みなどによってストレスを感じることで起こる疲労です。年齢を問わずに起こる疲労で、心の疲労が悪化すると体にさまざまな影響を与えることがあります。
精神的疲労は、肉体疲労と比べて自覚することが難しく、怠けていると誤解されるなど周囲の理解も得にくいため、休息をとることが難しいことが多いのも事実です。しかし、精神疾患は社会的な問題にもなっており、心に違和感を感じたときには、無視をしないことが大切です。
神経疲労

長時間のデスクワークや会議などで緊張状態が続いた時などに脳や視神経に起こる疲労です。まぶたの痙攣や肩こりなどの症状が出たり、身体は動かしていないにも関わらず全身にぐったりとした疲れを感じる場合、脳細胞がストレス刺激によりダメージを受けている可能性もあります。
ストレスフルな環境が長時間続いた時は、思っている以上に神経疲労が溜まっている可能性があります。十分な栄養摂取や睡眠時間の確保など、ケアを行いましょう。
疲労解消するためのサウナ入浴
毎日の疲労は小さいものかもしれませんが、日々蓄積していくことで大きな病気や怪我に繋がる可能性もあります。忙しく感じる時ほど、効率的に回復させることが重要になりますが、そのために有用なのが定期的なサウナの利用です。
では、それぞれに疲労に対して、どのようなサウナ入浴が効果的なのでしょうか。
肉体的疲労時のサウナ …高温のサウナ浴

肩こりが酷い、腕が上がらないなど、肉体的な疲労を感じているときには、全身の筋肉がこわばり、血行が滞っている可能性があります。
そのようなときには、高温のサウナを利用した入浴がおすすめです。高温のサウナにより血管が広がり心拍数も上がるため、体内の血液循環量が多くなり、筋肉に流れる血液量を増やすことができます。
これにより、血行不良が主な要因である肩こりや腰痛、筋肉痛などの改善効果が期待できます。
精神的疲労時のサウナ…温冷交代浴

過度なストレスによる疲労を感じているときには、自律神経が乱れやすくなります。そんなときには、温冷交代浴が向いています。サウナ・水風呂・休憩を繰り返すことで自律神経を刺激し、その働きを活発化させましょう。
自律神経のバランスが整うことで、身体調整機能が正常に働くようになるため、心身の活力アップが期待できます。
神経疲労時のサウナ…高温短時間浴

脳や目などに疲労を感じているときには、高温短時間浴がオススメです。高温のサウナ室に入ると、皮膚の表面が刺激を受けることで、神経伝達のコントロールが向上し神経疲労が回復しやすくなります。
(※サウナの入浴法を確認したい方は、Lesson3-4中級者以上向けサウナ入浴法を復習してみましょう)
まとめ
Lesson5では、「仕事ができる」人たちがサウナを愛する理由を考えてきました。サウナはビジネスパーソンの日々に寄り添い、活力アップと疲労回復に役立つため、仕事終わりや休日の憩いの場として利用されているのです。
健康維持や自己管理のためには、休息や疲労の分類も大切です。自分が今感じている疲労はどのようなものなのか、それを回復するために取るべき休息や適したサウナ入浴法はどれなのかを的確に選択できるようになると、疲労回復の効率が格段に上がります。
それぞれの要素をしっかり把握しておきましょう。