サウナの入浴の3つの基本構成

サウナは施設によって温度や湿度が異なり、また求める効果や目的によっても入浴法が変わります。温度や湿度の違いを利用したサウナ入浴法の基本的な構成を①温冷反復浴 ②高温短時間浴 ③低温長時間浴 と分類していきます。
①温冷交代浴
近年流行している「ととのう」入り方です。
温冷交代浴の基本構成は、サウナ室8〜12分、水風呂1分、休憩5〜10分を目安とし、2~3回繰り返します。これにより全身の血行促進、快楽ホルモンの分泌、さらに自律神経の働きが整うことで「ととのった」感覚を得られると人気の入浴方法です。
②高温短時間浴
高温短時間浴の基本構成は、90℃以上の室内に8〜10分程度入浴し、その後適宜休憩をとります。従来から日本で利用されている代表的なサウナの入り方で水風呂は利用しないのが基本です。高温のサウナでさっと汗をかく短時間の入浴が可能です。
出勤前や退勤後など忙しい平日でも気軽に利用しやすく、ビジネスパーソンを中心に人気を集めている入浴方法です。
③低温長時間浴
低温長時間浴の基本構成は、70℃前後のサウナ室に15~20分程度入浴、20~30分休憩を目安とします。
高温のサウナや水風呂が苦手な方におすすめの入浴法で、低温のサウナ室の利用により繰り返し入浴はせずとも一度の入浴で体全体がしっかり温まります。
+αの自由な入浴方法

基本的なサウナ入浴の構成にプラスして、ここからは自分にあった入浴法をカスタマイズしていきましょう。体質や体調にあわせて構成を作り変えていきます。
下茹でと水通し

サウナ室へ入浴する前にお風呂に入ることを「下茹で」、水風呂に入ることを「水通し」と呼びます。
サウナで体が温まりにくい、足先がいつまでも冷たいと感じる場合には、サウナ入室前に下茹でが有効です。サウナへ入る前に足先を含めて体全体がしっかり温まっているので、サウナ室で汗が出やすくなります。
逆にサウナ室で短時間に体が熱くなりすぎると感じる場合には、先に水通しをするとサウナ室の入室時間を長くとることができ、また先に体を冷やすことで冷⇒熱⇒冷と温冷差を多くつくることができるため、「ととのう」感覚を得やすいと感じる方もいます。
セルフロウリュ

サウナ室で湿度が足りないときに自分で調整できるのが「セルフロウリュ」です。セルフロウリュできるサウナ室には、水が入ったバケツが置いてあり柄杓などが置いてあり、熱した石(サウナストーン)にかけるタイプや、壁に水を直接かけるタイプなどがあります。
セルフで行えるロウリュですが、サウナ室の湿度が高くなることにより体感温度が上がり熱いと感じる人もいるため、同じ空間にいる人への配慮とマナーが必要です。周囲の人に一言断ってから行うようにしましょう。
また一気に湿度が上がってしまうため水は少しずつ使用し、蒸気で火傷をしないように適度に離れた場所から行うようにしましょう。
セルフロウリュのポイント
・周囲の人に一言断ってから行うとスマート
・一度に大量の水をかけない
・蒸気に触れないよう、すこし離れた場所からかける
(※サウナストーンやサウナストーブなどは、水かけ厳禁のものもあります。サウナ室の表示やルールに従ってください。)
日本式ロウリュ・熱波イベント
通常のサウナで物足りなく感じる場合には、「ロウリュ」や「熱波」というイベントを行っているサウナ施設もあります。
ドイツ式サウナで行われているアウフグースのようなもので、担当者が決められた時間にサウナ室に入り、蒸気を発生させた後に大きな団扇やバスタオルを利用して、一人ひとりに向けて集中的に熱波を与えてくれます。一気に体感温度が高まり、通常のサウナとは異なる体験ができます。
(※我慢のしすぎはNGです。つらいときはイベントの雰囲気に流されずに適度休憩をとりましょう。)
まとめ
サウナに初めて挑戦するときは、どんな人でも戸惑いを感じます。サウナのマナーやルールを学んで、その戸惑いを乗り越えていきましょう。
自分の体調チェックを行い、施設設備を確認したら、公共の場所であること、いろいろなサウナを楽しんでいる人がいることを忘れずに、ご自身の体調や気分に合わせてお好みの方法を試してみてください。自分にぴったりのサウナ入浴法を探してみましょう。
Lesson4からは、サウナの効果効能についてみていきましょう。このセクションでも少し触れた内容ですが、次からより詳しく学んでいきます。