Lesson4では、サウナが私達の体にもたらす影響について学習していきます。サウナや水風呂の利用によって、私達の体にはどのような変化が起こっているのでしょうか。
サウナの「熱」が体に及ぼす影響

サウナの一番の特徴はその「熱」にあります。この熱による私達の体への影響は様々なものがあり、大きなメリットをもたらします。
・肩こりや腰痛の緩和
・細胞の活性化・免疫力のアップ
・冷え性の改善
・疲労回復
・むくみ解消
・美肌
それぞれ詳しく解説していきます。
肩こりや腰痛の緩和

肩こりや腰痛などは、上の図のように筋肉の緊張・こわばりによって血流が悪くなることで起こります。サウナの熱によって全身の血行が改善することで筋肉を流れる血液も増えるため、コリや痛みがやわらぐことがあります。
慢性的な肩こり・腰痛に悩んでいるときには、サウナ入浴後の温まった状態でマッサージを行うのもオススメです。
細胞の活性化・免疫力のアップ

私達の身体は、深部の体温が38℃程度になると、身体の防御機能、免疫機能が発揮され、細胞修復や体内酵素が活性化されます。
風邪の時に熱が出るのはこの機能を発揮させるためですが、サウナでは人工的にこの状態を作り出す事ができます。
温冷交代浴で人気のフィンランド式など湿度の高いサウナの場合、一般的に1回のサウナ利用で身体深部の体温が0.8℃上昇し、水風呂や休憩などで0.2℃低下すると言われています。平熱が36.5℃の人の場合は、2〜3回繰り返し入浴することで、機能活性化が期待できる体内深部温度38℃となります。(ドライサウナの場合、サウナ利用時の温度上昇は0.5℃程度)
このように深部温度の上昇により、防御機能が発揮されたり、「HSP(ヒートショックプロテイン)」と呼ばれる細胞を修復するタンパク質の働きも活発になり細胞が活性化することで、免疫力の向上が期待できます。
冷え性の改善
血流が悪くなると、とくに手や足などの体の末端部分に冷えを感じやすくなります。サウナの熱によって体が温まると血管が拡張するため血流量が増えて手足が温まりやすくなります。
疲労回復
血液は細胞に栄養や酸素を運ぶ役割に加え、不要になった老廃物や二酸化炭素を排出する役割も担っていますが、この循環が滞ると体は次第に疲労を感じるようになります。
サウナ室の熱によって体が温まり血行が良くなることで、効率よく必要なものと不要なものの入れ替えが行われ、結果として疲労の回復を感じることができます。
むくみ解消
男性に比べて筋肉が少ない女性は、とくに足や顔などにむくみを感じることが多いかもしれません。体が温まり全身の血流がアップすると、体の余分な水分が排出されやすくなり、むくみが解消されやすくなります。
美肌

サウナの熱によって血流が改善されると、新陳代謝が活発になり肌のターンオーバーが促進され、肌の生まれ変わりが促されます。また血液によって細胞のひとつひとつに十分な栄養が行き渡りやすくなるため、肌が綺麗になったと感じられます。
このように、サウナの熱で全身の血行が良くなることは広く知られていますが、これによって得られる効用は多岐にわたります。実用的なメリットが多いこともサウナの人気が高まっている理由なのです。
次のセクションでは、水風呂や休憩により起こる体の変化についてみていきましょう。