Lesson2-3 ドイツのサウナ

ドイツのサウナ文化

ドイツのサウナは、昔は主に治癒目的で行われていましたが、1936年のベルリンオリンピックをきっかけに新たなサウナ文化へと進化しました。

発汗・健康維持などに加えて、予防医学・健康志向などの医学的なものに関してもサウナがよいとされ、一時は医師の処方によって、サウナ入浴に保険が適用されたこともあります。

現在は保険適用外となり、健康目的よりも、パフォーマンスに特化したエンターテインメント性の高いサウナに位置づけられています。

ドイツにあるサウナの特徴

ドイツのサウナは、別名で「ドイツ式サウナ」とも呼ばれています。まるでテーマパークのような入浴ができるのが大きな特徴です。

サウナの特徴・・・アウフグース

ドイツではサウナマイスターと呼ばれる有資格者のパフォーマーが、熱した石に水もしくはアロマウォーターをかけて湿度を調整しタオルを使って熱波を室内へ広げます。また、直接入浴者へとタオルを使って熱波をかけたり、マイスターが選んだ音楽や、ジョークなどで場を盛り上げます。(この一連のイベントを「アウフグース」と呼びます。)
また、ドイツにもいろいろな湿度・温度のサウナがありますが、比較的80℃以下の低温〜中温・中湿のサウナが好まれる傾向にあります。

過ごし方・・・男女混浴

ドイツのサウナは、全裸で男女混浴するのが一般的です。更衣室から男女共有で、水着着用は不可なところがほとんどです。

また、床や壁に汗がつかないようにするエチケットがあります。座る場所はもちろん、足の下にもタオルを敷くようにします。流れ落ちる汗はしっかり拭き取らないといけません。

入浴時間・・・数時間~丸一日

複数のサウナがあり、温泉やプールなども設置しているところでは数時間~丸一日かけて色々なスポットを巡ります。

アウフグースでは、サウナマイスターの指示に従って入浴するため基本的には自由に出入りすることはありません。

水風呂・・・ぬるめのジャグジーやプール

ジェットバスやぬるめのプールを利用するのが一般的で日本のように冷たい水に入ることはあまりありません。
それでも冷たい水に入りたい方のために、一人が入れるぐらいの壺型入浴場を設置しているところもあります。

設置場所・・・クアハウスなど大規模な施設

日本のスーパー銭湯のような「クアハウス」で、複数の入浴施設と併設されています。
サウナの後に通常のお風呂に入浴することも可能で、リラクゼーション施設や郊外にある保養所のような場所にもあります。

このように、ドイツのサウナ文化では、本場のアウフグースや男女混浴、ジャグジーやプールの利用など、エンターテインメント性の高い独自の発展を遂げています。

次のセクションでは、日本のサウナについて詳しく学んでいきます。