Lesson6-4 サードプレイスとしてのサウナ②

サードプレイスとしてのサウナで期待できるメリット

ここからは、前セクションとは違った視点からサウナをサードプレイスに活用することのメリットをみていきましょう。

サードプレイスとは、利用しやすく、親しみやすさや居心地のよさがあることを特徴として挙げました。これは本来サウナに限らず、行きつけのカフェや気に入ってよく行く公園、自然と触れ合える場所など、いろいろなお気に入りの場所に当てはまる要素です。

「この場所では、自分らしくいられる」
「この場所にくるといつも見かける人がいる。簡単な挨拶からちょっとした会話になり、好きなものを共有することで自然と距離感が縮まる。」

このような場所や人との触れ合いは、私達の心にやすらぎや安心を与えてくれます。

では、サウナはどうでしょうか。

サウナは、サウナという共通の趣味をもつ人が、裸になり狭い室内で一緒に汗を流すという非日常空間です。たとえ言葉を交わさなくても、その場所にも空間を共有している人にも、親しみやすさを持ちやすい空気が出来上がっているのです。

ではこのような居心地の良さ以外に、サードプレイスを活用することで得られるメリットには何があるでしょうか。

新しい価値観や考え方を得られる

サウナにはいろいろな人が集まってきます。裸で隣に座っている人の仕事や肩書など一切わからない状態ですが、普段の職場と自宅の往復では出会わない人と隣り合うこともあるでしょう。会社や地位、仕事内容が全く異なる多種多様な人々とのふとした触れ合いにより、新しい価値観や考え方を得られることがあります。

自分の生活圏内から出ないで過ごしていると、考え方が似通った人としか交流しなくなるため、柔軟性のある発想や対応が困難になっていきます。仕事で壁を感じたとき、アイディアや柔軟性を得たいときなどは、サウナ利用があなたの助けになるかもしれません。

メンタルの強化ができる

サードプレイスは、焦りや不安などのメンタル的なネガティブ要素が一切ない場所です。仕事で強いプレッシャーを感じている人ほど、気を抜いて安心できる場所が必要です。

サウナにはメンタルバランスを落ち着かせてくれる効用もあり、サードプレイスとしてサウナに通うと、前向きな気持ちにり仕事のパフォーマンスの向上も期待できます。

自己肯定感が高まる

集団行動をしているときには、人は自然とそれぞれの役割を演じてしまうものです。職場の肩書きや自宅で求められる役割を離れて、裸で過ごすことができるサウナは、ありのままの自分を受け入れてくれる場所です。

自分自身を再発見できるようになり、肯定された気分になると、自分はどこへでも行くことができるのだという自信がつきます。それが、ビジネスパーソンにとって大切な自己肯定感につながるのです。

自分軸で動けるようになる

サウナを利用するという意志は、たとえ誰かに誘われたのだとしても最終的には自分自身に決定権があります。サウナにいつ行くのか、どのサウナを利用するのか、どのように入るのかなど、サウナに関することは何でも自分で自由に選べるのです。また「熱いサウナに入る」というのは、心理的に多少ハードルがある行動のため、意思決定から実行に移せたときの達成感を感じることもできます。

職場と家庭にしか居場所がないとき、集団行動の規則に従っていて主体性がないと感じているときには、自分で全てを決定できるサウナの利用が、限りなく自由であるように感じることでしょう。

小さな選択を繰り返して自分自身で物事を決定していくうちに、何事も自分軸で動けるようになり主体性が高くなります。この姿勢は職場でも役立つことでしょう。

まとめ

サードプレイスは、ビジネスパーソンをはじめ、現代に生きるすべての人にとって大切な場所です。かつて日本に存在した交流の場がなくなりつつある今、職場と自宅を往復する生活に満足感が得られていない場合には、自分にとって居心地のよい空間、サードプレイスをみつけることはとても重要です。

サウナはサードプレイスとして注目が集まっている場所であり、通いやすさ、自分らしくいられる、心身のコンディションを整えられるなど、様々なメリットがあります。

まだサードプレイスがない方は、サウナを候補として考えてみてください。

Lesson7からは「女性とサウナ」について学んでいきましょう。男性が牽引するサウナブームですが、実はサウナは女性にとっても素晴らしい場所なのです。